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店主 拝

土砂災害被災から11年
丸市おやじの「春夏秋冬」

2024.10.16 春 夏 秋 冬

<台風26号による土砂災害被災から11年です>

 

 大島で台風26号によって発災した土砂災害のために多くの尊い命が奪われてしまってから11年になります。
改めて犠牲になられた方々に哀悼の意を表すとともに、ご遺族の方々にお見舞いを申し上げます。

 10年ひと昔といいます。その言葉の通りに町は様変わりしました。メモリアル公園が整備され、沢の拡張工事も行われて、被災直後の悲惨な様子が目につくことはありません。
それでも私の気持ちはザラついたままの状態が続いています。それは、今も日常のありふれた出来事のように国内のどこかで毎年のように災害が発生し犠牲者がでている現実があるからです。とりわけ心が痛むのは、元日の地震による被害の傷跡が癒えることなく能登を襲った台風による被害です。
土砂災害だけでも心がふさぎ込んでしまった身としては、二重の災害を受けてしまった能登の被災者の方々の心痛はいかばかりのものかと、なすすべもなく茫然とするばかりです。頑張ってくださいとはとても言えませんが、負けないでほしいと願わずにはいられません。

 

<相も変らぬ被災者への対応>

 目につくのは、被災者への対応です。阪神淡路大震災からいまに至るまで、体育館などで雑魚寝する被災者の姿は何ら変わってはいません。「災害大国」といわれるこの国で何十年も変わらずに見るのがこの被災者の姿です。発災直後から、冷暖房完備のテントに被災者が身を寄せることができるイタリアとは大違いです。

 日本とイタリアのこの違いは、政治が誰のためにあるのかの違いを如実に示しています。換言すれば、お金を誰のために使うのかの違いだといえるでしょう。イタリアにできることが日本にできないはずはありません。政治がやらないだけです。

 被災者に寄り添うという発想が、そもそもないのが今の自公政権ではないでしょうか。能登の被災者を置き去りにして、しなくてもいい衆議院を解散して総選挙をやろうとしている石破さんを見てもそれは明らかです。石破さんの言うところの防災庁も結局は、被災者・国民に寄り添うためのものではなく、あくまでも治安維持の観点から国民を管理・統制しようとするものでしかないことはこのことからも明らかでしょう。

 党内野党といわれてきた石破さんも、自民党総裁になったとたんに自らの主張を引っ込めて誰かさんの言いなりです。総理大臣になる前に解散宣言なんて、ルール違反にもほどがあります。
先頃、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)にノーベル平和賞が授与されることが決定しました。そのことを受けて石破さんが発したコメント。「核廃絶に向けて意義深いこと」などとおおむねこんなことを言っていましたが、総裁選の過程では「アメリカの日本への核持ち込みやアメリカとの核共有」を主張していたんですよ石破さんは。
核廃絶なんてサラサラする気なんてないわけです。空恐ろしいとしか私には思えません。
このまま自公政権が続けば、着の身着のまま体育館で雑魚寝をする被災者の姿を見続けることになるのではないでしょうか。

 

<災害は日本だけではありません>

 

 世界に目を向けても災害は日本だけではありません。アメリカのハリケーンの被害は記憶に新しいことです。しかし、ここでも被災者をよそに大統領選挙の政争の具に貶められています。

 台風の被害は、台湾をはじめとしてアジア各地でも引き起こされています。しかも、近年で最大級の勢力の台風によって甚大な被害を引き起こしています。

そればかりか、愚の骨頂である人災の戦争が続いています。ロシアによるウクライナ侵略戦争は終息の目途も立っていません。ロシアのプーチンさんは、核使用の脅しをいまも続けています。

 また、昨年の10月7日、ハマスによるイスラエルへの襲撃を契機にして、イスラエルによるパレスチナ抹殺とでもいうような過剰な攻撃が続けられています。レバノンやイランなど周辺の国を巻き込んで、戦争は終結どころか拡大の気配が濃厚になっています。

 戦争の不条理なことは、何の罪もない子どもたちがその地に生まれ落ちたというだけなのに、その命を奪われていまう
ということです。これほどの不条理はないのではないでしょうか。

 やはり政治を変えなければならないと痛感します。そのために私ができることは何か。そのことを考え、行動していくこと。それを被災から12年目を迎えるこの時から始めていきます。


①この逞しさは見習いたい

②泉津からみえた珍しい雲

③元町からみえた同じ雲
なお、この雲は初島からしげちゃんさんが撮影してブログに掲載しているものと同じだと思います

丸市おやじの「春夏秋冬」