オキアミとアミコマセ
虫エサを扱わないわけ
島外からのお客様によく聞かれることに、「ゴカイなどの虫エサはおいてないのですか」というものがあります。残念ながら、当店では扱ってはおりません。
オキアミとアミコマセで充分釣りができるからです。
島民の中には、自分でジャリメなどを捕ってきて、キスを釣ったりする方ももちろんいます。しかし、せっかく大島で釣りを楽しむのならば、メジナをはじめとする大島ならではの魚を釣っていただきたいと思います。
また、もうひとつよく聞かれることに「オキアミとアミコマセとどちらがいいのですか?」というものがあります。これは、釣りの仕掛けや対象魚によって答えは変わってくると思います。
よくいわれることですが、「オキアミの出現によって磯釣りが変わった」ということがあります。
ベテランの釣り人に、「昔はイワシのミンチの一斗缶を担いで釣りに行った」「フナ虫でメジナを釣ったりしたものだ」と、私も話を伺ったこともありますが、私自身はその時代の磯釣りを体験していません。私が磯釣りを始めたときには、付けエサとしてオキアミが当たり前になってからのことです。
万能エサとしてのオキアミ
したがって、これはあくまでも私見ですが、アミコマセやイワシのミンチは大島近海の魚たちにとっては“和食でありソウルフード”なのではないでしょうか。そして、南極で捕れるオキアミはいってみれば“洋食にあたる”のではないでしょうか。
人間社会においても、若い世代は洋食に慣れ親しんでいるように、魚たちの世界でも洋食であるオキアミに慣れ親しむ魚たちが増えてきているのではないでしょうか?
現実に、オキアミを付けエサにした針に、イシダイが喰ってきたり、カンパチやシーバスなどのいわゆるフィッシュイーターが喰ってくるのを見聞きするにつけ、そう考えざるを得ません。しかし、はたしてこのことが良いことなのか、悪いことなのか私には判断がつきかねるのですが。
いずれにせよ、オキアミが万能エサであるということはいえるのではないでしょうか。