2014.8.21 胸痛む広島の大規模土砂災害
残暑お見舞い申し上げます。
昨日から、広島の大規模土砂災害のニュースをじーっと見ています。
午前3時~4時の土石流によって、多数の犠牲者が出てしまいました。本当に痛ましいことです。
自分達の10か月前の被災とオーバーラップしてしまい、これから大変な苦労が始まるんだと想像するだけで心が痛みます。
子供さんが犠牲になっていますが、山際の家も比較的新しい家のようですし、若い家族が多かったのかなと思います。
公共施設優先でハザードマップに対応はしていたようですが、斜度の高い山際を造成して、新築の家が増えていくことに対して注意喚起が間に合っていなかったようです。
15年前の広島の土砂災害を教訓に土砂災害防止法が整備されてきたにもかかわらずです。
なんとも残念な事態ですし、1時間に130ミリ、3時間で200ミリ超の線状降水帯が滞留してしまい、人知を超えるものがあったとはいえです。
映像にお宅の石垣かな?と思える物が映っていましたが、飛び越えられてしまった小さな砂防提と砂防堰堤であることがわかりました。
ハード面での工事も追いついていない状態のところへ、レッドゾーン(土砂災害特別警戒区域)イエローゾーン(土砂災害警戒区域)に家が建てられていくという現実。
うちの店も斜度4度の沢沿いに建っていますが、災害後はレッドゾーンになってますが、来年3月のゾーン指定決定を半ば諦め気分で待っています。
しかたないので、レッドゾーンを前提にして、コンクリートで店を再建しようと覚悟しているわけです。秒速10メートルで襲う土石流には、木造建築では心もとないからです。
これから太平洋高気圧が弱まり、秋雨前線と台風が合わさる事態を想定して、とにかくソフト面での対策をせねばならないでしょう。
今週18日に町・都が当該被災者と被災者の会事務局が提出した「東電下の地域の治水工事に対する要望」への回答説明をしてくれるというので、文書を出してから3か月目にして行って来ました(台風26号被災者の会のホームページにアップしてあります)。
私たちは、27年度以降ではなく、今年の梅雨・台風を恐れて要望書を出したのですが、残念ながら「土嚢でしのいでくれ」という結果でした。
危険が想定される被災地と他地域との工事の組換えができないのか?とか話したのですが
「お金さえあれば、皆さんに立派な道路を作って差し上げますよ。お金がないんですから」
と言う町役場職員の顔つきに、内心、私は
『このおっさん!うちらをおちょくっているんかい!浪花節やってんじゃあねえよ!』
と思ってしまいました(笑)
昔ながらの(ホント、時代錯誤もはなはだしい)無為無策の泣きつき手法でありギブアップ宣言です。もっと思考して欲しいです。
「頑張っているんですがねえ」を繰り返していましたが、どこから財源を持って来るのか、都の具体的な対策と工事方法の説明の方がまだ理解できました。
行政は土砂災害・2次災害に備えるためにも、色々な手を打って、思考して「知らせる努力」をしなければなりません。そのために頑張って欲しいです。
住民は「知る努力」で人的被害をゼロにせねばなりません。それこそ町長が好きな「協同と協働」です。
崩壊した三原山のカラカラに干しあがっている土色を見上げるたびに、再度、土石流となって落ちてくるのではないかと想像してしまいます。
「頑張ったんですが」「想定外」は、もう今の日本全国での異常気象・非常事態には通用しない地点にまで来てしまいました。
自然に抗うことはできないかもしれませんが、ベターよりはベストを尽くすべきです。
そうして頑張ってくれている誠実な職員さん達も知っています。
本当に祈るような気持ちでこの秋を迎えます。